本格的なトレーニングを行った後、疲れを取るためにゆっくり休養することがありませんか?
運動により疲労が溜まっている時は、休むより軽く運動をした方が早く疲労を取ることができます。
運動をすると余計に疲れそうなイメージがあるかもしれませんが、どのような効果で疲労が取れるのでしょうか。
アクティブレスト【概要】
アクティブレストとは、体を動かすことで疲れを取る「積極的休養」とも呼ばれる疲労回復法です。
疲労時に体を動かすことで、血液の流れを良くして疲労物質を排出させ、疲労の回復を促します。
運動後に軽くランニングなどを行う整理運動もアクティブレストです。
アクティブレストと逆に、体を動かさずに、安静にしたり睡眠を取って疲労を回復させることをパッシブレスト(静的休養)といいます。
アクティブレスト【効果】
疲労回復
体を軽く動かし、血液の巡りを良くすることで疲労物質を流すとともに、筋肉に栄養を行き渡らせやすくなります。
筋肉に栄養が運ばれれば、筋肉の合成や筋肉痛の回復がより早くなります。
体調改善
運動をすると、脳内の「セロトニン」という神経伝達物質が分泌されます。
強度の高い運動を行うと増加し過ぎて疲労の原因となりますが、ストレスなどで減少し過ぎると不眠などを招く可能性があります。
軽い運動で適度な量を分泌させることで、自律神経のバランスを整え、体調を改善させる効果が期待できます。
カロリー消費
軽くであっても体を動かせば、カロリーを消費します。
本格的なトレーニングほどではありませんが、疲労回復しながらカロリー消費できるのでダイエットをしていればその補助になります。
アクティブレスト【メカニズム】
人間の血管は動脈と静脈があり、動脈では栄養や酸素を体内に運び、静脈では体内の老廃物や二酸化炭素を運び出します。
そして、静脈は筋肉のポンプ機能で動き、自分で動くことはできません。
そのため、トレーニングなどで筋肉が疲労した場合、筋肉のポンプ機能も衰えるので老廃物や疲労物質が筋肉に残りやすくなります。
そこで、アクティブレストで息が上がらない程度の軽い運動を行い、筋肉の動きを良くすることで静脈の動きを助け、血流を促進させ、老廃物や疲労物質を排出しやすくします。
老廃物などを排出することで、疲労を回復させることができます。
アクティブレスト【方法】
アクティブレストは、疲れない、息が切れない程度の軽い運動を行います。
あえて運動をしようと意識しなくても、普段電車で移動しているところを歩いてみたり、エレベーターやエスカレータの代わりに階段を使う、などもいいでしょう。
運動を行うなら、息が上がらない程度の軽い有酸素運動がお勧めです。
ウォーキングやジョギング、自転車などで筋肉に軽い刺激を与えることで、血液を全身に巡らせ、疲労物質を流し出します。
また、入浴も効果的で、水圧がかかることや温度による血行促進が期待できます。
体温より少し高い程度(38~40℃)のお風呂にゆっくり浸かるとよいでしょう。
アクティブレスト【まとめ】
アクティブレストとは、疲れが溜まっている時に軽く体を動かすことで、疲労を抜いて体調を整えることです。
トレーニングで疲れた体を早く回復することができれば、次のトレーニングも早く行うことができます。
疲れが取れるのが遅いと感じたら、少し体を動かして疲労回復を試してみてはいかがでしょうか。