クランチとは、腹筋といえばおそらく誰もが思い浮かべるであろう、上体を起こしていく腹筋の筋トレです。
腹筋の代表的なトレーニングなので、普段筋トレをしないような方でも、学生時代などにほぼ間違いなくおこなったことがあるでしょう。
トレーニング器具も必要ないため、自宅でも可能な筋トレですので、腹筋を鍛えたい人が最初に始めるには最適なトレーニングといえるでしょう。
では、クランチの正しい方法やその効果についてご紹介していきます。
クランチ【概要】
クランチは、腹筋のトレーニングの中でも基本となるトレーニングといえます。
仰向けになるスペースさえあれば器具も使わず行うことができ、腹筋の中でも「腹直筋」を集中して鍛えるトレーニングです。
腹直筋とは、腹筋を割るために重要な縦に長くついている筋肉です。
床に仰向けになり、上体を丸めるように上げていく「体幹屈曲」という動作で行います。
上体を丸めるという動きなので、腹直筋の中でも上部に負荷がかかりやすい動作になります。
また、腹直筋ほどではありませんが、脇腹についている腹斜筋もあわせて鍛えることができます。
特定動作のみを繰り返し行うことで、一部の筋肉群を鍛える単関節種目(アイソレーション種目)の筋トレです。
クランチ【方法】
1.床に仰向けになり、両膝を曲げ、足裏を床に付けます。両手は耳か頭の後ろに置き、首は少し曲げて床から浮かせます。
2.息を吐きながら、腹筋に力を入れ、上体を起こしていきます。床から肩が離れるくらいまで上体を持ち上げ、腹筋を上下から押し潰すような意識で行いましょう。
3.息を吐きながら上体を倒して元の位置まで戻します。ゆっくり戻すとより効果的です。
4.2~3を繰り返します。
回数はできる範囲で構いませんが、最初は30回×3セットくらいを目標にしましょう。
また、慣れてくると腹筋への刺激を感じにくくなって、効果があるのか不安になるかもしれません。
そんな場合は不可を強めたり、少し方法を変えたクランチを試してみましょう。
ダンベルクランチ
通常のクランチに、胸にダンベルを乗せて行うことで負荷を強めます。
上体を持ち上げる際にダンベルの重さの分、力を込めなければいけませんので、通常のクランチより腹直筋への刺激が強くなります。
重いものなら何でも構いませんので、トレーニング器具がなければ水を入れたペットボトルなどでもいいでしょう。
バイシクルクランチ
バイシクルクランチは、自転車をこぐような動作のクランチで、クランチに比べ、脇腹にある腹斜筋に対する刺激が強くなり、腹直筋とあわせてバランス良く鍛えることができます。
1.床に仰向けになり、両膝を曲げ、足裏を床に付けます。両手は頭の後ろに置き、首は少し曲げて床から浮かせます。
2.右足を伸ばし左膝を上げ、脇腹をひねりながら上体を持ち上げ、右肘と左膝を近づけます。
3.反対の左足を伸ばし右膝を上げ、脇腹をひねりながら上体を持ち上げ、左肘と右膝を近づけます。
4.2~3をテンポよく繰り返します。
クランチ【ポイント】
同じ動作の繰り返しになるため、余計な部分に力が入りにくいトレーニングのクランチですが、やはり力を入れる部分を意識することで効果は変わります。
お腹を中心として、上体を上げるというより体を丸めるようにイメージして、腹筋を上体と下半身で上下から押し潰すような意識で行いましょう。
手や足はできるだけ力を抜いて、お腹に力を入れることを意識し、床から腰が離れるか離れないかくらいまで上体を丸めていきましょう。
また、上体を上げ切った時に数秒程度その姿勢でキープしたり、上体を上げたり下げたりをできるだけゆっくり行うことでより負荷を強くすることができます。
クランチ【効果】
クランチは、お腹前面の腹直筋を鍛えることができるため、お腹の引き締め効果が期待できます。
また、腹直筋の上部が特に鍛えられるため、腹筋の上部の見た目を整えたい場合などに行うといいでしょう。
そして、腹筋は体幹の一部であり、それを鍛えるということは基本的な動きのパフォーマンス向上に繋がるため、日常生活・スポーツなど体を動かすあらゆる面の向上が見込めます。
クランチ【注意点】
クランチに限ったことではありませんが、筋トレは1回1回の質を大事にする必要があります。
正しいフォームでゆっくりと行うことで十分に腹筋に負荷がかかり、より効果が高くなります。
早く動かすとフォームが崩れることがあり、十分に上体を起こせていなかったり、首だけ動かしていた、なんてこともあり得ます。
また、意識するということも重要で、腹筋に力が入っていることを意識しながら行うのと、特に考えずに行うのでは効果に差が出てきます。
クランチ【まとめ】
クランチは、腹筋のトレーニングの基本といえるため、誰でも一度は行ったことがあるものですが、正しく行えば十分に腹筋を鍛えることのできる筋トレです。
負荷や回数を調整することで、初心者も上級者も効果を出すことができるので、腹筋を鍛えたいと思った時はまずクランチから始めてみるといいでしょう。